ー タブレット型セルフオーダーシステム「RelaxOrderNS」ー
群馬発祥の人気ラーメンチェーンがセルフオーダーシステムを全面導入。フロア業務の大幅な省力化を実現
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人気ラーメンチェーン「おおぎやラーメン」を運営するおおぎやフーズでは、以前から紙伝票によるオーダー受付の改善が大きな課題でした。特に問題なのは、1週間程度必要だったという伝票記入に関する教育期間でした。その解決に大きな役割を果たしたのが、タブレット型セルフオーダーシステム「RelaxOrderNS(リラックスオーダーエヌエス)」を中心とした東芝テックのソリューションでした。
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導入時期
2023年10月~
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導入目的
紙伝票によるオーダー受付に必要な教育期間の短縮
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課題
オーダー受付業務の簡略化し効率化したい
混雑時のお会計時のレジ待ちの発生の改善
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効果
教育期間なしに新人フロアスタッフを即戦力として活用できるようになった
バーコードの活用で、レジ待ちの削減
人気メニューのみそラーメンが群馬県民のソウルフードに
みそラーメンが人気のおおぎやラーメンは、群馬県を中心に、埼玉、栃木、長野、新潟各県で直営店29店舗、FC店25店舗を営業しています。1972年に安中市で創業し、1986年から多店舗展開を開始。今日まで一貫してメニューの中軸を担ってきたみそラーメンは、今や群馬県民のソウルフードともいわれるに至っています。高校時代の安中店でのアルバイト体験を起点に、中心メンバーの一人として多店舗展開を推し進めた営業取締役 運営部長の新井 日出夫氏は、その歴史をこう振り返ります。
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株式会社おおぎやフーズ 営業取締役 運営部長 新井 日出夫氏 -
店内にはカウンター席やテーブル席、座敷席があります
「多店舗展開をはじめた当初は、群馬県内でも『おおぎやさん? 知らないなあ』という反応が珍しくありませんでした。右も左も分からない中、多店舗展開を続け、やがてネットなどで『みそラーメンと言えばおおぎや』と言われるようになったことを知ったときは本当にうれしかったです」
創業から半世紀が過ぎた今、これまで自分たちが培ってきたノウハウをどう次の世代につないでいくかが大きな課題といいます。
「高校時代のバイト初日、コップに水を入れて『いらっしゃいませ、何にしますか?』とだけ言えばいいよ、と教わりました。でも、今でも覚えているのですが、恥ずかしさもあり、それすら言えません。調理を担当する先輩は、オーダーを通しても返事はありません。なんとも不安ですが、当時はそれが当たり前でした。私自身のこうした体験もあり、多店舗展開にあたっては、『笑顔で仕事をしよう』『ちゃんと返事をしよう』という当たり前のことからはじまるマニュアル整備に取り組んでいます。30年以上が過ぎ、それもバージョンアップが必要な時期に差し掛かっています。ここ10年ほどは、次の世代によりよいものを残すことが大きな課題になっています」
紙伝票記入の教育期間をどうすれば短縮化できるか
取り組みの一つが、多店舗展開と同時期に確立された手書き伝票によるオーダー受付の改善でした
「実は10年ほど前に、ハンディー端末とキッチンプリンターを試験導入したことがあります。店舗の反応は散々たるものでした。元々使っていた自社のオリジナル伝票は、熟練者には視認性が良く、一見で注文を把握することができました。キッチンプリンターからの注文伝票は、従来と比較して敵わないというのが理由です。一方では紙伝票には大きな問題点があります。それは記入ルールを覚えてもらうために必要になる教育期間です。新人スタッフに覚えてもらうには、やはり1週間程度の教育期間が必要です。この問題をどう改善していくかは以前から大きな課題になっていました」
こうした中、以前から取引がある東芝テックから提案されたものが、タブレット型セルフオーダーシステム「RelaxOrderNS」でした。東芝テックから提供されたテスト用機材一式で2023年10~11月にかけて高崎問屋町店で実施されたテストは極めて高い評価を得ました。
「東芝テックから『メニューを貸してください』から始まったテスト運用ですが、店舗の評価は上々でした。お客様に、タブレットから直接オーダーをしてもらうので、紙伝票への記入方法や、ハンディーの使い方に関する新人教育が不要になる点が大きかったようです。加えて、伝票のバーコードを読み取るだけで、会計処理が完結するようになったことも大きいです。会計処理にかかる時間が1/3に短縮され、ランチタイムでもレジ待ちが大幅に改善されました」
テスト結果を受け、同社は直営店舗へのシステム導入を決断。週1店舗のペースで導入が進み、2024年夏前には29店舗への導入を完了。FC店舗もすでに3店舗が導入を終えています。
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タブレット型セルフオーダーシステム「RelaxOrderNS」を設置 -
人気メニューのみそラーメンを表示するメニュー画面 -
POSシステムの導入でレジ待ちの行列が改善されました -
テーブル番号のバーコードをスキャンしてお会計を行います
マニュアルを整備し 顧客のクレームに対応
セルフオーダーシステムを導入する際の最大の課題は、お客様にご協力いただく必要がある点です。特に長年のお客様が多い店舗の場合、受け入れに時間がかかることが少なくありません。
「『いつもの頼むよ』といって席に座る常連のお客様に、「今日から自分で注文してください」と伝えることが難しいのは当然です。でも、それは伝え方もあると思います。私たちは『こんな風に依頼しましょう』というマニュアルを整備し、それでも理解いただけないようであれば、スタッフが代わって入力するようにしています。また、注文間違いへの対応も課題の一つです。チャーシュートッピング4人前など、普通なら考えられない注文が入った場合は、スタッフが直接確認するように指導しています。面倒かもしれませんが、一人ひとり注文を取ることを考えれば格段に楽ですよね」
直営店舗への展開を終えた同社は今後、より使いやすいシステムの実現に向け、細かな改善を図っていく考えです。
「考えているのは、キッチンプリンターのオーダー表示順序の改善です。厨房側には、作業のイメージがしやすい表示順序があります。要望をまとめた上で、より使いやすいシステムを実現していきたいと考えています」
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キッチンプリンターのオーダー表示順序の改善を検討中です
現時点では、外国人従業員の積極的な採用は行っていませんが、将来的にはその必要が生じることも十分考えられます。その際に、言葉に頼らずに店舗運営を行える基盤としても大きな期待を寄せています。
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今後もさらに使いやすいシステムの実現を目指すとのことでした
お客様情報
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お客様名称
おおぎやラーメン 高崎問屋町店
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所在地
群馬県高崎市問屋町2-11-2
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電話
027-388-9800
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営業時間
11:00~0:00(ラストオーダー23:45)
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URL
