MI治療や無痛治療に取り組む総合歯科クリニック
静岡県JR三島駅から徒歩10分にあるMI総合歯科クリニックは、開業から5年目を迎えたMI(ミニマルインターベンション)治療をコンセプトとしたクリニック。MI治療とは、歯質や歯髄への「侵襲(intervention)」を最小限に抑え、本当に悪くなったところだけを除去して修復する治療法です。
「例えば、虫歯の場合、レーザー治療器を使うことで歯を削らずに虫歯菌だけを除去し、健康な歯をなるべく残すようにしています。また、麻酔が必要な患者さんには表面麻酔を施し、細い注射針で麻酔薬をゆっくり注入するなど、できるだけ患者さんが痛みを感じない“無痛治療”にも取り組んでいます」と話すのは、医療法人社団翼会・MI総合歯科クリニック理事長で、歯科医師の岩本麻也氏。同クリニックは、MI治療やインプラント治療のため、先端機器を積極的に導入しています。
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医療法人社団翼会 MI総合歯科クリニック
理事長・歯科医師 岩本 麻也氏 -
岩本氏以外に歯科医師1名と常勤の歯科衛生士4名が在籍する
受付スタッフの会計業務の負担を軽減する方法を模索
インプラント専門医の認定資格を持つ岩本氏は、東京のインプラント治療の専門クリニックで院長を務めた経歴があり、その経験を後進に伝えるために学会や講習会などで講師を務めています。もちろん同クリニックでも高い技術力と豊富な経験による質の高いインプラント治療を提供しています。
一般的なインプラント治療には保険が適用されないため、会計が高額になることもあります。会計の際には、受付スタッフは患者さんの前で現金を一枚一枚数え、一緒に確認していただいている状況でした。このような会計時の高額紙幣の確認作業や、レジ締め時の違算など、会計業務はスタッフにとって大きな負担となっていました。
「レジと実際の金額が合わないなど、受付スタッフが苦労しているのを見て、会計業務がもっと楽に間違いなくできる方法がないか探していました」とセミセルフレジ導入に至った経緯を岩本氏は話します。
2020年2月に東芝テックの対面式セミセルフレジを導入
岩本氏は「受付スタッフの負担を軽減するには、会計業務を機械に任せたほうがよいと思いました。例えば、小売店で使用している自動釣銭機を歯科医院にも導入できないかと探しているうち、東芝テックの製品に出会いました」と導入に至る経緯を振り返ります。
2020年2月、正確な金銭授受や精算業務の効率化を考え、検討した結果、東芝テックの対面式セミセルフレジが導入されました。
導入後は、釣銭機が自動で紙幣・硬貨をカウントするので、紙幣を患者様と数える作業やお釣りの渡し間違いなどが無くなり、会計業務のマネーストレスが軽減されたそうです。
また、対面式セミセルフレジの導入前は、毎朝、受付スタッフがレジの釣銭を準備する時間が必要でした。加えてレジ締め作業に結構な時間を要していました。対面式セミセルフレジが導入されてからは、翌日の釣銭準備金を残したまま売上金を回収する運用で、朝の作業時間が短縮され、自動釣銭機による計数によってレジ締めも楽になりました。スタッフの負担が軽減されるとともに、質の高い治療を提供するための時間が増えたと高評価をいただいています。
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質の高い診療を実践するため先端機器を積極的に導入している -
診療室はすべて個室なので、他の患者さんを気にせず治療に専念できる
感染防止対策の観点からも対面式セミセルフレジが貢献
受付スタッフは会計業務での金銭授受に不安があったそうです。
「従来の会計では、お金に触れる際に衛生面が気になり、不安に感じていました。現在の新しいレジでは、患者さんがご自身で会計できるので、お金の受け渡しが無くなり、安心して会計業務を行えるようになりました。また、レジが自動で支払額をカウントして、お会計は完了となるので、とても楽になりました。患者さんも、お金のやり取りでスタッフと接触しなくて済むという安心感があるようです」と話してくれました。
同クリニックでは、器具の洗浄やうがいなどに使う水はすべて殺菌効果のある次亜塩素酸水を使用するなど、以前から院内感染を防ぐ対策を徹底してきました。
新型コロナの感染が広がったことで、各診療室に換気用の小窓を増設するなど、感染防止対策をさらに強化しました。また、治療中の飛沫粒子を完全に取り除く口腔外バキュームも、もうすぐ全診療室に取り付ける予定とのことです。
「より良い治療をすることはもちろんですが、患者さんやスタッフを守ることが何よりも大切です」(岩本氏)
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待合室の横にある受付は、感染防止対策が施されている -
セミセルフレジは衛生的なうえ、お釣りの渡し間違いなども防げる
サービス面での安心感将来的にはシステムのアップデートを希望
東芝テックのサービスについては、「他の業者の場合、何かトラブルが起きた際には東京のサービスセンターに連絡して、対応は次の日に来てもらうということが多いです。東芝テックは、サービス拠点が全国に120件程あり、相談ごとや何かトラブルが起きた際の対応が迅速です。必要なその日に来ていただけるのですごく助かっています」と岩本氏は話します。
今後については、「既存の会計システムとセミセルフレジのシステムがスムーズに連携できると、さらにスタッフの教育も楽になり、ミスが無くなると思います。東芝テック と相談しながら、うまく実現できたらと思っています」と抱負を語っていただきました。