環境意識が高い顧客に受け入れられたスマートレシートと「レシーとかちラリー」地域協業への本格活用が今後の課題

Club-TEC

2021年5月30日

株式会社満寿屋商店 導入事例

株式会社満寿屋商店は、1950 年の創業以来、北海道十勝のソウルフードとして市民の人気を集める老舗ベーカリー。紙を不要にするスマートレシートが地球環境問題の観点からも顧客に受け入れられたと分析する同社は、今後、協業による地域活性化のプラットフォームとしてもスマートレシートを積極的に活用したいと考えています。

  • 導入時期

    2020年7月

  • 導入目的

    レシート用紙の不要化

    地場企業との協業の実現

  • 課題

    発行後すぐに紙レシートが捨てられる状況の改善

    地産地消推進・地域活性化に向けた、地元企業との協業

  • 効果

    レシート紙不要化による地球環境問題への貢献

    地元企業との関係構築・地域活性化の推進

日本で唯一、全素材を地域内で調達できるベーカリー

株式会社満寿屋商店は、1950年創業の北海道十勝の老舗ベーカリーです。食糧難の時代に地域の農業従事者のおやつとして人気を博したボリュームがある菓子パンをはじめとする人気商品は、十勝のソウルフードとして愛されています。

その一方で同社が長年取り組んできたのは、地場産の小麦粉による地産地消の試みでした。日本一の小麦産地として知られる十勝ですが、栽培される小麦の大部分はうどん用の品種。地元農家と協力し、パンに適した品種を栽培することから始まりました。

30年ほど前にスタートした挑戦は、十勝産小麦100%のパンを提供する6号店麦音(2009年開店)に結実。小麦粉だけでなく、乳製品、イースト、小豆など、素材すべてを地場産で賄う日本唯一のパン店は、週末には駐車場に行列ができるような人気スポットに成長しています。

現在、同社店舗は、十勝6店舗、東京2店舗。東京の店舗は十勝食材のアンテナショップとしての役割も果たし、仕込み用の水も十勝の湧水を使用するこだわりようです。

  • 北海道十勝にある満寿屋商店は、1950年創業の老舗ベーカリー(写真は店舗の麦音)
  • 小麦粉、乳製品、イースト、小豆を地場産で賄うこだわりのパン店

対面式セミセルフレジがレジ回りの省力化に貢献

同社が消費増税に合わせ、東芝テックの対面式セミセルフレジを導入したのは2019年9月のこと。その狙いはレジ業務の省力化でした。

「以前はレジの混雑回避のため会計と包装を二人掛かりで行っていました。対面式セミセルフレジを導入し、お会計をお客様に行っていただくことで、レジが一人でも従来同様に対応できるようになりました。人手不足対策の観点でも大きな成果を挙げています。また結果論になりますが、コロナ禍において、お金・レシートの受け渡しが不要になり、従業員とお客様の双方の安心感につながっています」(販売管理部次長・麦音店長 深尾 雅人氏)

対面式セミセルフレジ導入に続き、東芝テック担当者から提案を受けたのが、レシート電子化プラットフォーム「スマートレシート」による地域活性プロジェクト「レシーとかちラリー」への参加でした。地域活性化の取り組みには二つ返事で参加を決定したものの、その効果については半信半疑だったといいます。

「経営者同士のお付き合いは以前からあったのでしょうが、他業種の方と会社としてお付き合いする機会は、これまでほとんどありませんでした。それだけに地場の多様な企業と協業する機会にはぜひ一口乗りたいと思いました。その一方で、当社のような電子マネー未対応店舗の場合、本当に利用者がいるのだろうかという疑問もありました」(総務部購買課 次長 木村 剛樹氏)。

  • 導入した対面式セミセルフレジはレジ業務の省力化に貢献している
  • 実際にスマートレシートから発行された「レシーとかちラリー」のクーポン画面

スマートレシート利用は、大学に通う若い男性が主流地域活性化への活用が課題

しかし、その懸念は杞憂に終わります。昨年7月のキャンペーン開始以来、多くの消費者がスマートレシートを利用したのです。ただし、利用者の主流は近隣の帯広畜産大学の学生をはじめとする若い男性で、当初の想定とは多少違っていました。その理由を同社は、地球環境問題に対する意識の高さも関連していると分析しています。
「当社はコロナ禍の対応として、全商品を個別包装する対策を取りましたが、昨年12月に従来の販売方法に戻しました。

クレームも覚悟した決断でしたが、まったくそうしたご意見はありませんでした。その背後には、当社がこれまで積極的に取り組んできた環境問題対策への共感もあると理解しています。個別包装は手間がかかることに加えて、ビニール袋が相当数必要になり、イートインのお客様にとってはすぐゴミになってしまうという状況でした。スマートレシートの場合も、その場でゴミとして捨てられることも多い紙レシートのやり取りが不要になる点にお客様が共感されたのではないでしょうか」(深尾氏)

また、「レシーとかちラリー」に参加することに対して、従業員からは家計管理に関するメリットを指摘する声が多いといいます。

「お肉はここ、お野菜はあそこと皆さん買い回っていますが、そのデータを簡易的な家計簿として管理できることが便利という声が多いですね」(木村氏)
同社が現在目を向けているのは、2021年1月末のキャンペーン終了後の取り組みです。
「ここまで東芝テックさん主導で動いてきた取り組みをどのように発展的に引き継ぐか、買い回りデータの分析などを通して検討している段階です。企業の枠組みを超えた共通クーポン発行など、スマートレシートを軸にした地域活性化を今後も積極的に推進したいと考えています」(木村氏)

  • 2020年7月より地域活性プロジェクト「レシーとかちラリー」へ参加
  • 販売管理部次長・麦音店長 深尾 雅人氏
  • 総務部購買課 次長 木村 剛樹氏
  • 社員の郷さん。お金の受け渡しがなくなり、安心して働けると話す

お客様情報

  • お客様名称

    株式会社 満寿屋商店

  • 所在地

    北海道帯広市西1条南10丁目2

  • 業務内容

    パン製造販売

  • 従業員数

    150名

  • URL

    https://www.masuyapan.com/

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